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有限会社谷野設計



浴室に滝・・・!

床下にプール・・・?!




「キャー なに?これ?」

娘がお風呂に入ろうと浴室の扉を開けたとき、家中に響き渡る悲鳴をあげました。

新築して1年。
土砂降りの雨が降る、台風に襲われた夜の出来事でした。

あわてて浴室に駆けつけた時に目にしたものは・・・
ユニットバスの天井から、まさに滝のように 浴槽に向かって流れ落ちる水でした。

「いったいどこからこんな大量の水が?」
2階のトイレを調べましたが、特に異常は見当たりませんでした。

家を建てた業者に慌てて電話しても、夜中では通じるはずも無く・・・。

私の友人Y氏に 実際起こった出来事です。
その夜、彼の家族は 傘をさしてお風呂に入ったそうです。

「屋内の滝」の原因は
ユニットバスの直上にある、ベランダの排水管が繋がれておらず
大量の雨水がユニットバスの天井に落ち、そこでたまってしまい
浴室内天井の換気扇から溢れて、滝のように流れ落ちていたのです。



その事故の半年前

年末にようやく完成し、引っ越して初めて迎えた寒い2月。
床からシンシンと冷えてくる。暖房をかけてもなかなか暖まってくれない。

「ああ、新築の家ってこんなに寒いものなのか・・・」

彼も、彼の家族も感じていたそうです。



ある寒い日に、Y氏がストーブの灯油を入れようと勝手口に出たときに
家の基礎にある 床下換気口から水がチョロチョロと流れていたそうです。

不安になった彼は翌日、この家を建てた建設業者に来てもらい、床下の点検をしてもらいました。
点検に来た担当者は、「あ・・・」と声をあげ、固まってしまったそうです。

Y氏が自ら床下を覗いた時、予想もできなかった光景が目に飛び込んできました。

床下がまるでプールのように
ほぼ一面が水で一杯になっていたのです!


この原因もユニットバスの排水管がちゃんと接続されておらず
床下に浴室の排水や洗い場の排水が全て流れ込んで溜まっていたそうです。

点検に来た建設業者の担当者は、近所の設備業者に処置を頼み
応急的な処置だけをして帰ってしまったそうです。
(余談ですが建築時の設備業者は、すでに倒産してしまっていたそうです)


その後はといえば、なんと応急処置をした近所の設備業者から、あろう事か

Y氏宛に工事費の請求書が届き
その旨を建設業者に連絡しても、何も対応してくれない
 との事・・・


ここまできてY氏は 「どうしたものか・・・?」 と、ようやく私に相談をしてくれました。


ユニットバスの天井      ユニットバスの天井

     天井は水漏れのため、一面に
     黒くカビが生えており、天井を補強する
     木材は浮き上がっていました。

     他にも、工事中の木屑などが
     清掃もされず残っていました。

     業者の杜撰(ずさん)さが覗えます。

      床を支える鋼製の床束が
      水浸しのため、早くも錆が出ています。
 
      ベタ基礎で風通しの良い鋼製床束は
      錆が出ることはまずありません。
床を支える鋼製の床束



全て ウソのようなホントの話 なんです!

ではなぜ、こんなことが起きてしまうのでしょうか・・・?


 相談を受けたとき、私は彼が「家を建てた」という事を知らなかったので

 家を建てた経緯について聞きました。



  私 : 家を建てたんだね。

 Y氏 : そうなんだ。実は土地は買ったんだけれど

      「家を建てるつもりは無かった」 んだ。

  私 : え? じゃあなぜ、家を建てたの?

 Y氏 : 土地を仲介した 不動産屋さんが建設業者を紹介した んだよ。

       今は建設費用が無いから、まだ建てる気は無い って、当初は断っていたんだけど。


       その業者が言うには・・・
      「当社だと金利が安く借りられるので、毎月の支払いは○○○円で済みます。
       頭金が無くても 当社の紹介なら大丈夫です。
       住宅ローンも、全て借りられるように手配しますので」

       っていわれて・・・。

  私 : で、そのまま建てちゃったんだ。。。
       そういえば Yさんのお兄さんって工務店に勤めていなかったっけ・・・?

 Y氏 : うん。そうなんだ・・・。
       でもその時は、家族全員 「家が建てられる」って事で舞い上がっちゃって・・・
       どんな家を建てようか? とか プランのことばかりを
       家族だけで考えちゃって、誰にも相談しなかったんだ・・・。

  私 : そうだったのか・・・。
       信用できるいい業者ばかりとは限らないんだから、自分でも確認しなきゃ・・・。

       同じ業界で恥ずかしい話になるんだけど、中には建設業の免許だけで

        設計士のいないブローカーの請負業者もいるから

       業界に詳しいお兄さんに聞けば、すぐに調べてもらえたと思うよ・・・?

 Y氏 : そうだったんだ・・・。
       今になって思えば、一言相談すればよかった。 失敗したなぁ・・・って思うよ。



Y氏より相談を受けた私は、急いでその業者について調べました。



 調べていくと、どうやらその業者は元々は 建材業者 だったようで

 バブルの頃に 「住宅の請負をすれば儲かる」 と

 専門外の請負業を手掛けた業者である事がわかりました。

 その業者について調べ終わったら、私はY氏の家へ向かいました。
 そして、実際の被害状況を 証拠として写真に撮りました。

 その足で別の友人の弁護士に会い、 事前に相談した上で
 家を建てた建設業者と、それを紹介した不動産業者に会うためのアポイントを取りました。

 (因みにその弁護士の友人は当時、県の委託で建築紛争処理委員会の委員長でした)



 そして当日・・・

 不動産屋は 「うちは紹介をしただけで、私は関係ない」 との態度。

 建設業者はと言えば・・・

 「安く建ててやって、うちは全く儲かっていない」 とか。

 挙句の果てには

 「出るとこ出るか!?(裁判でもするか?!)」

 「やるんだったら、そっちも金がかかるぞ!」

 等と、脅しに出る始末。

 私は至って冷静に、こう切り返しました。

 「裁判でも結構ですが、建築紛争処理委員会の方で審理して頂けば

  裁判の判決と同等の効力があります。裁判ほど時間も掛かりませんし

  費用も安く済みますので、そうしませんか?」

 すると急におとなしくなり、また後日 補修の話で来る旨を約束し、帰っていきました。



 ここまでのお話で

家を建てるのが怖くなりましたか?

 どうか、ご安心してください。

 このような酷い事例や、業者は 私の長い設計・建築業界の経験で初めてです。

 一時、テレビやマスコミで 「欠陥住宅問題」 が取り沙汰されましたが

 ほとんどの業者は善良で、お客様のために、一生懸命に建物を創っています。

実は私も、家づくりに失敗した1人なのです

 「家づくりに失敗した建築士の話なんて聞きたくもない」

 と言わずに、ぜひ最後までお付き合い下さい
 「自分の家」を建てて 「自分の家」で失敗したからこそわかることがあるのです。

 私の掲げる 「元気な家庭(家)づくり」 の原点は、ここにあるのですから・・・。



 家を新築しよう! と決めた当時、私は26歳で 結婚したばかりでした。

 大阪から戻ったばかり。
 仕事はと言えば その当時は設計の仕事がなく
 大手の住宅建設会社の営業社員として働いていました。

 その会社には展示場もなく、営業社員が 「飛び込み」 と言われるスタイルで
 軒並み一軒一軒訪問し、家を新築しそうなお客様を探すという
 まるで砂漠に落としたダイヤを探すような、そんな毎日を過ごしていました。

 給料は基本給+歩合給で、基本給だけでは食べていくことなどできません。
 新米の営業社員ですが、何としてでも新築のご契約を頂かなければ
 生活すらできないのです。

 お昼の間に、新築に興味のありそうなお客様を探しておき
 夜に再度訪問し、仕事から戻られたご主人様やご家族様とお話をして
 家を建てる可能性の確認をする毎日でした。

 もちろん話が進めば、帰宅は真夜中になることも珍しい事ではありませんでした。



 そんな中 「我が家を建てよう!」 ということになりました。

 当時、両親は店舗 兼住宅の借家で「表具師」の仕事をしておりました。
 私たち夫婦は、近所のアパートに住んでいました。

 建築予算にも余裕がない事から27坪程の木造2階建ての小さな住宅にしました。
 当時、まだ子供もおらず 私たち夫婦が住むには十分な広さでした。

 間取りは 和室6畳の2間続き・居間の6帖・DKの7.5帖。
 2階に寝室の8帖の、全部で5部屋です。

 入居した翌年には長男が誕生し、次の年には長女に恵まれました。
 家族4人での賑やかな生活となり、子育てに苦労しながらも
 一家四人での生活パターンができていました。

 長男が小学校に入学した頃、仕事を止めた両親と同居することになりました。
 いずれは "同居を" と、家を建てる時に相談はしてたのですが・・・

 この小さな家に二世帯同居となると、もちろん生活のリズムが違います。
 食事のメニューや好み1つ取っても、子供を抱える私たちとは違います。

 1階の和室の二間を両親が使う事となりました。
 私たち夫婦は、2階の8帖一間で子供たちとの生活が始まりました。

 今まで自由に家の中を走り回っていた子供たちに
 「下に音が響くからおとなしくしなさい!」と子供たちを叱る日々続きます。

 アパートやマンションであれば、階上の音が階下に響かないよう設計時から
 配慮され防音・防振処置を施しますが、
 一戸の住宅内ではその様なことはしていません。

 いくら仲良く暮らしていても、小さな食い違いや小言の積み重ねで
 よく世間で言われる 「嫁姑の問題」 が起こります。

 もちろん私たちも例外ではありませんでした。

 "嫁姑"問題で、妻には目に見えない"ストレス"がたまってしまい
 不眠症に悩まされる様になってしまい病院に通い睡眠薬を飲む様になりました。

 そして、妻と話し合った結果・・・

 「この家を出る」ことに決めました。

 近くで別に一軒家を借り、私たち家族だけで暮らすことになりました。

答えから言えば、最初の家づくり計画の時です。

 大手住宅建設会社の営業社員として、お客さまの契約に走り回っていた事もあり
 自宅のプランや工事については、担当の設計社員に任せていました。

 いずれは "同居" という事も、当時はの私にとっては
 差し迫った現実ではなかったため、十分に考えませんでした。

 また設計社員も若く 同居の経験もなく、同居するということ。またそれによって
 それぞれの家庭がどの様に変化するのかが、
 想像も理解も出来なかったと思います。

 今思えば、あの時に "同居" している友人や先輩に、一言相談をしていれば
 もっと違った間取りの提案や、先に起こるであろう問題点が
 想像できたかも知れません。

 せっかく建てた我が家から、出ることもなかったかも知れないのです。

 我が家を出て一軒家を借りたため、家の住宅ローンを払いながら
 さらに一軒家の家賃を払っていくこととなり


 「子供のパンツさえ買ってやれない」 時期もありました。



 一生の内には、本当に色々なことが起こります。
 良いときもあればまた、悪い時もあります。

 たとえ悪い時でも、支払いは待ってはくれません。

 ですから、住宅ローンの支払いに困らないように
 無理のない資金計画を将来にわたり考え想像し
 "家づくりの計画"の中に組み込まなければなりません。

 パパやママは仕事で忙しく、帰りが遅くなるかもしれません。
 子供たちも、学校で遅くまでクラブ活動や塾で忙しい日々を過ごすことでしょう。

 だからこそ。

 疲れて帰ってきても、家族の元気な笑い声や 「おかえりなさ〜い」 の一言が疲れを癒し
 「明日も家族のために頑張ろう。」 と気力も湧くのです。

 ・・かく言う私も、ずいぶん元気な明るい一言で助けられています。感謝・・・



はっきり言います


"家"とはあくまでも、人が住むための箱です。

その中で "暮らす家族のため" に家はあるのです。



     家族一人一人がお互いを照らします・・・
     この灯のように
家族一人一人がお互いを照らします・・・

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 に惑わされることなく

 あなたの家族に合った家づくりの基準を知ること


 "家づくりの第一歩"なのです・・・



 当社は小さな設計事務所です。

 お客様の家づくりを、ともに考え創ることが仕事です。

 でも、私に依頼された人たちは、ただその家に住むだけなのでしょうか?

 そう疑問に思った時、しばらく眠れないような日々を過ごしました。
 寝不足で、足元もフラフラするような時もありました。


 過去に依頼され、ご家族と一緒に考えさせていただき、建設させていただいた
 お客様のところを巡っていた時に、気づいたことがあります。


 プラン打ち合わせ当時は、お子様はまだ小学生でしたが今は立派に成人され
 ご家族と一緒にその当時の思い出話や 苦労話をしていたとき。


 どのご家族も、笑顔で家族が暮らしをされていることに気がつきました。


 これに気づいたとき、吹っ切れました。
 家づくりを職業とする者の原点がここにありました。


 人生の中で家づくりが全てではないはずです。
 だからこそ、住む人が末永く幸せでいられるゆとりある生活を。


 そして安心して長く暮らせる家。
 みんなが元気で、笑顔の絶えない家を提案し、建てていく事・・・。

 そして元気な笑顔の絶えない家庭をつくること、これが家を造る者の使命です。


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 親子がいつまでも元気で笑って暮らせる家。
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